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夏のボーナスが出ました。そして、この記事を開いたあなたは、たぶんこう思っています。
「もらってから辞めるのは、気まずい」
先に結論を書きます。気まずく思う必要はありません。私は営業の現場に20年いて、採用にも関わる管理職として、ボーナス支給のあとに退職していく人を毎年見てきました。その立場から、辞める側が知らない「会社側から見えていた景色」を書きます。
管理職は、ボーナス後の退職を織り込んでいます
まず知っておいてほしいことがあります。ボーナスが出た後に退職の申し出が増えるのは、毎年の恒例行事です。管理職は初夏になると「今年は誰か動くかもしれない」と、ある程度覚悟しています。
あなたが「自分だけが計算高いことをしている」と思っているその行動は、会社側から見れば、毎年必ず起きる季節の風物詩のようなものです。驚きもしませんし、裏切られたとも思いません。
そもそもボーナスは、これまでの働きに対する対価です。支給日まで働いた分を受け取ってから辞めることは、権利の行使であって、ずるでも何でもありません。少なくとも私は、20年間そう考えてきましたし、周りの管理職も口には出さずとも同じ感覚だったと思います。
ただし、見られているのは「もらったかどうか」ではありません
ここからが、この記事で一番伝えたいことです。
管理職が見ているのは、ボーナスをもらって辞めるかどうかではありません。もらってから辞めるまでの数ヶ月を、どう働くかです。
退職を決めた人の働き方は、はっきり二つに分かれます。
一つは、最後の日まで淡々と数字を追い、引き継ぎ資料を丁寧に残していく人。もう一つは、決まった途端に手を抜き、廊下や喫煙所で会社への不満を漏らし始める人です。
前に別の記事でも書きましたが、見えないところでのネガティブな発言は、想像している以上に周囲へ伝わります。そして管理職は、そこを見ています。
なぜこれが大事かというと、営業の世界は思っているより狭いからです。転職先で元の会社と取引が生まれることもあります。数年後に「出戻り」の相談をすることも、元上司に推薦を頼む場面も、実際にあります。そのとき効いてくるのは、ボーナスをもらったかどうかではなく、最後の数ヶ月の働き方の記憶です。
気まずさを減らす、実務的な話
その上で、実務的なことを整理しておきます。
伝えるタイミングは、支給後すぐで構いません。変に時期をずらして「ボーナスと関係ない風」を装う方が、かえって不自然です。ただし、就業規則で退職の申し出の期限(退職日の1〜2ヶ月前など)が定められていることが多いので、そこだけは先に確認してください。
伝え方は、シンプルで大丈夫です。「ボーナスをもらってから言うのは心苦しいのですが」のような前置きは要りません。管理職側は織り込んでいるので、余計な前置きはむしろ話を長くします。退職の意思と希望時期を、まっすぐ伝えてください。
引き継ぎは、あなたが思う1.5倍丁寧に。気まずさを本当に消してくれるのは、言葉ではなく引き継ぎの質です。「あの人は最後まできちんとしていた」という記憶だけが残れば、それで十分です。
タイミングとしては、悪くない時期です
転職市場の観点でも、夏のボーナス後は動きやすい時期だと言われています。同じ考えの人が動く時期なので求人側も採用活動が活発になりやすく、秋の入社に向けた選考が進めやすいためです。
もっとも、タイミングだけで転職を決めるのはおすすめしません。「ボーナスをもらったから辞める」のではなく、辞める理由が先にあって、ボーナスは受け取ってから動く。この順番であれば、何も後ろめたいことはありません。
辞める理由の整理がまだの方は、先にこちらを読んでみてください。
まとめ
- ボーナスをもらって辞めるのは権利。管理職は毎年織り込んでいる
- 見られているのは「もらったか」ではなく「最後の数ヶ月の働き方」
- 伝えるのは支給後すぐでいい。前置きは不要。就業規則の期限だけ確認
- 気まずさを消すのは言葉ではなく、引き継ぎの質
20年見てきて、ボーナスをもらって辞めたことを責められた人を、私は知りません。でも、最後の数ヶ月の働き方で評判を落とした人なら、何人も知っています。気にする場所を、間違えないでください。
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この記事を書いた人
営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。


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