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営業を辞めて、別の仕事に移りたい。でも、何の職種が自分に向いているのかわからない。そう思って、この記事にたどり着いたのだと思います。
私は営業の現場に20年いて、約70名の営業組織をマネジメントし、採用にも関わってきました。営業から別の職種へ移っていった人を、たくさん見送ってきました。その経験から、はっきり言えることがあります。職種選びで失敗する人は「楽そうな仕事」から選び、うまくいく人は「営業で身につけた強みが活きる仕事」から選んでいます。今日は、採用する側の目線で、営業経験が実際にどの職種で評価されるのかを、正直に書きます。
まず、営業で身についた「他でも効く武器」を知る
職種を選ぶ前に、自分が何を持っているかを自覚してください。営業を続けてきた人には、他の職種でも通用する武器が、少なくとも3つあります。
一つめは、対人折衝の力。相手の様子を見て、話し方や間合いを変える。これは、どんな仕事でも人と関わる限り効きます。二つめは、相手の課題を掴む力。何に困っているのかを聞き出して整理する力は、企画でもマーケでも土台になります。三つめは、数字で考える癖。目標から逆算して動く感覚は、営業以外では意外と貴重です。
この3つのどれを一番活かしたいか。それが、次に見る職種選びの軸になります。
職種別・採用側から見た「活きる強みと注意点」
1. 人事・採用
私が一番おすすめしたいのが、ここです。採用の現場を知っている立場から言うと、営業経験者は人事、特に採用の仕事と相性がいい。求職者と会って、見極めて、口説く。これは営業の商談とほとんど同じ構造です。相手の本音を引き出す力、魅力を伝える力が、そのまま使えます。注意点は、労務や制度など、地道な管理業務も多いこと。「人と話す華やかな仕事」だけではない、という点は知っておいてください。
2. マーケティング
顧客が何を求めているかを掴む力は、マーケティングの中心にある力です。営業で「お客さまがなぜ買うのか」を肌で知っている人は、机上のマーケターにない強みを持っています。注意点は、専門知識と分析のスキルが別途必要なこと。未経験からいきなり大手のマーケ職は競争が激しいので、まずは営業に近い立場(インサイドセールスやマーケティング寄りの役割)から入るのが現実的です。
3. 営業事務・事務職
「数字を追う働き方から離れたい」人に向いています。営業の現場を知っているので、営業事務では「営業が何に困るか」がわかる分、重宝されます。注意点は、給与の上振れが小さくなりやすいこと。安定と引き換えに、インセンティブのような大きな稼ぎは望みにくい。負担の軽さと収入、どちらを優先するかを決めてから動いてください。
4. カスタマーサクセス
既存のお客さまと長く付き合うのが好きだった人には、ここが合います。新規開拓のプレッシャーがなく、関係を育てることが仕事になります。営業の「売る」経験がそのまま「使い続けてもらう」に転用できます。詳しくはカスタマーサクセス(CS)とは?「売って終わり」じゃない営業のその先で書いています。
5. ITエンジニア
営業とは全く違う世界ですが、未経験からの挑戦先として人気があります。IT人材の不足が続いていて、学ぶ意欲のある人には門戸が開いています。注意点は、相応の学習が必要なこと。「営業がしんどいから逃げる」気持ちだけで飛び込むと、今度は勉強の壁でつまずきます。手に職をつけたい、という前向きな理由がある人向けです。
6. 企画・経営企画
数字で考える力と、現場を知っている強みが活きます。ただし正直に言うと、企画職は社内異動で埋まることが多く、未経験の外部から入るのは難易度が高い職種です。狙うなら、まず営業として実績を作り、社内で企画に近づく道の方が現実的なことが多いです。
選ぶときの、たった一つの順番
ここまで職種を並べましたが、選ぶ順番を間違えないでください。先に「どの職種がいいか」を考えるのではなく、先に「自分は営業の何が嫌で辞めるのか」をはっきりさせることです。
数字を追うこと自体が嫌なら、事務やITのように数字から離れる職種。人と関わるのは好きだが売るのが嫌なら、人事やカスタマーサクセス。この順番で考えると、職種選びがぶれません。「何が嫌か」の分解については、営業を辞めたい、でも何がしたいかわからない人へで詳しく書いているので、あわせて読んでみてください。
未経験転職で、一番大事なこと
最後に、採用側として一つだけ。未経験の職種に移るとき、企業が一番見るのは「営業経験を、その仕事にどう翻訳できているか」です。「営業をやっていました」で終わる人は落ちます。「営業で培った課題を掴む力は、御社の企画でこう活きます」と、自分の言葉で橋をかけられる人が受かります。
あなたが持っている武器は、思っているより多い。あとは、それを次の仕事の言葉に翻訳するだけです。
まとめ
- 職種は「楽そう」でなく「営業の強みが活きる先」から選ぶ
- 営業の武器は3つ。対人折衝/課題を掴む力/数字で考える癖。どれを活かすかが軸
- 人事・採用は営業経験者と相性が良い(採用側の実感)。CS・事務は数字から離れたい人向け
- マーケ・IT・企画は強みが活きるが、学習や競争のハードルがある
- 先に「何が嫌で辞めるか」を分解してから職種を選ぶ。順番を間違えない
- 未経験転職の合否は、営業経験を次の仕事の言葉に翻訳できるかで決まる
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- 営業を辞めたい、でも何がしたいかわからない人へ。
- 営業に向いてない気がする。それ、本当に向いてないのか。
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この記事を書いた人
営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。


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