前職で営業トップだった人が、インサイドセールスでつまずく理由。採用にも関わってきた管理職が書く。

前職で営業トップだった人が、インサイドセールスでつまずく理由。採用にも関わってきた管理職が書く。 営業・テレアポからの転職






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前職で営業成績トップだった人。書類選考では、間違いなく強い武器になります。ただ、インサイドセールスの現場に入ってから「あれ、想定していたのと違う」となる人を、私は何人も見てきました。

約70名の営業組織を管理してきた立場から、なぜ前職の実績がそのまま通用しないことがあるのか、正直に書きます。

携帯販売・保険・訪問販売・法人営業。どこの「トップ」かで話が変わる

一口に「営業でトップだった」と言っても、その中身はかなり幅があります。携帯販売、保険、訪問販売、対面での法人営業(それも業界がかなり絞られたニッチな領域だったり)。どれも立派な実績ですが、インサイドセールスという仕事に置き換えたとき、その実績が指し示しているものが同じとは限りません

これは実績を軽く見ているという話ではありません。むしろ逆で、前職での実績が本物だったからこそ、本人の中に「自分のやり方」が強く根付いている。それが、次の現場に入ったときに、思わぬ形で壁になることがあるという話です。

つまずく理由は、経験則に頼ってしまうこと

前職でトップクラスの実績を出していた人ほど、自分の中に「こうすれば売れる」という型を持っています。当然のことだと思います。ただ、その型をそのままインサイドセールスに持ち込むと、「こんなはずじゃなかった」という想定外にぶつかることがあります。

インサイドセールスは、架電数・アポ獲得率・受注率まで、ほぼ全部が数字で可視化される仕事です。対面営業をしてきた人の中にも、もちろんデータをもとに動いていた人はいます。ただ、全員がそうというわけではなく、感覚や現場での関係構築を軸に成果を出してきた人にとっては、数字ありきの動き方そのものが未経験の領域になります。ここで、前職の経験則だけで押し切ろうとすると、噛み合わなくなっていきます。

逆に伸びる人に共通していたこと

面白いのは、前職での実績が地味だった人の方が、インサイドセールスで伸びていくケースが少なくないことです。伸びていく人に共通していたのは、実績の高さではありませんでした。

  • 素直さ・謙虚さ:指導された内容を、まず一度そのまま試してみる姿勢があること
  • 向上心:自分のやり方に固執せず、うまくいかない部分を修正し続けられること
  • 人柄:はっきり言うと「応援したくなる人」。周りが自然と力を貸したくなるような、いいやつ

これは他の記事でも書いていることですが、組織で動く仕事に移る以上、まずその現場のやり方を一度受け入れられるかどうかが最初の関門になります。前職の実績が高いか低いかより、この受け入れる姿勢があるかどうかの方が、インサイドセールスでは結果に直結していました。

結局、スキルの話なのか、癖が抜けない話なのか

ここまで読むと「スキルの違いなのか、それとも売り方の癖が抜けないだけなのか」と気になる人もいると思います。正直に言うと、どちらもです。データを扱うスキルが足りていない場合もあれば、スキルはあるのに前職の売り方の癖が抜けずに空回りしている場合もあります。

ただ、最終的には理屈をこねても仕方がなく、結果を出せる人が正解というのが現場の実感です。前職の実績がどうだったかより、新しい現場で結果を出すために、まず自分のやり方を一度脇に置けるかどうか。ここが分かれ目になっている、というのが私の見てきた範囲での結論です。

転職活動でこの実績をどう見せるか

だからといって、前職の実績を書類に書かない方がいいという話ではありません。むしろ、実績そのものより「どう売っていたか」のプロセスを言語化できているかどうかを、採用側は見ています。

  • 数字の高さだけでなく、どんな工夫や改善を積み重ねてその数字にたどり着いたか
  • 指導や新しいやり方を取り入れた経験があるか(自己流だけで押し通していないか)
  • 顧客一人ひとりとどう向き合ってきたか(データ化されていない現場でも、再現性のある動き方をしていたか)

ここが言語化できていれば、前職の業種がインサイドセールスと直接関係なくても、十分に評価材料になります。逆に「トップでした」という数字だけを押し出しても、面接では「では、それをこの仕事でどう再現するのか」を必ず聞かれます。

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まとめ

  • 携帯販売・保険・訪問販売・対面の法人営業などでのトップ実績は、インサイドセールスでそのまま通用するとは限りません
  • つまずく人の多くは、前職の経験則に頼りすぎてしまい、数字ありきの動き方に馴染めていないケースです
  • 逆に伸びる人に共通するのは、実績の高さより素直さ・謙虚さ・向上心・応援したくなる人柄でした
  • スキルか癖かは一概には言えず、最終的には新しい現場のやり方を一度受け入れられるかどうかが分かれ目になります
  • 転職活動では、実績の数字そのものより「どう売っていたか」のプロセスを言語化できているかが評価されます

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※本文中の内容は、筆者が約70名の営業組織を管理してきた中での実感であり、統計データではありません。

この記事を書いた人

営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。

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