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テレアポ経験者が転職活動で書く自己PR。採用担当として何百枚も読んできた中で、最初に「これは厳しい」と感じる自己PRと、「この人に会いたい」と感じる自己PRは、書いてある内容の差というより、別の部分に差があります。
今日はその話を書きます。
自己PRは「何をやったか」ではなく「言語化できるか」の試験
採用担当として自己PRを読むとき、最初に見ているのは実績の数字でも、経験した業務の内容でもありません。
「自分が取り組んできたことを、自分の言葉で言語化できているか」です。
テレアポ経験者の自己PRには、よく「1日100件架電し、アポ獲得率〇%を達成しました」という記述が出てきます。数字が入っているから一見強そうに見えます。でも、読み終わったときに「この人は何者なのか」がよく分からない場合が多い。
何件かけた、何件取れた。それは事実です。でも採用担当が知りたいのは、その数字の背景にある「この人がどういう考え方で動いてきたか」です。自分の取り組みを自分の言葉で話せる人は、現場に出ても同じように動けます。言語化できない人は、うまくいかなかったときに何が問題かを自分で把握できません。
自己PRは、過去の実績報告ではなく、言語化力の提出書類です。
採用担当が読んで最初に止まる自己PR
弱い自己PRに共通するパターンがあります。
一つ目は、やったことの羅列で終わっているパターンです。「毎日〇件架電しました」「リスト管理をしていました」「上司からアドバイスをもらいながら改善しました」。何をやったかは分かりますが、その人がどう考えてどう動いたかが見えません。行動だけが並んでいて、思考が抜けています。
二つ目は、結果だけを書いて過程がないパターンです。「アポ獲得率を〇%改善しました」という結果は書いてある。でも「なぜ改善できたのか」「何を変えたのか」「変える前はどんな状態だったのか」がありません。結果だけ書いてある自己PRは、再現性があるのかどうかが見えないので、採用担当は「たまたまかもしれない」と受け取ります。
三つ目は、テンプレートをそのまま使っているパターンです。「私の強みは〇〇です。その強みを活かして〇〇に取り組んできました。御社でも〇〇で貢献できると考えています」。この型に内容を当てはめただけの自己PRは、読んで2秒で分かります。言語化の努力をしていないことが伝わってしまいます。
面接で「イレギュラーな質問」を投げる理由
自己PRを事前に書いてきてもらうのは当然です。でも書き物だけでは分からないことがあります。
私が面接で必ずやっていたのは、アイスブレイクで場をリラックスさせた後に、準備してきた内容とは少しずれた質問を投げることです。
「その経験の中で、一番うまくいかなかった日のことを教えてもらえますか」「数字が落ちたとき、最初に何を考えますか」といった、書き物には出てこない角度からの質問です。
これをやる理由は一つです。リラックスしているときに、準備していなかった内容を言語化できるかどうかを見るためです。
言語化できる人は、こういう質問でも詰まりません。少し考えてから、自分の経験を整理して話してくれます。自分がやってきたことを分かっているから、角度が変わっても答えられます。
言語化できていない人は、準備してきた内容から外れた瞬間に止まります。「えっと……」が長くなって、結局「そこまで考えたことがなかったです」という返答になることが多い。
この差は、現場での対応力に直結します。テレアポやインサイドセールスは、相手の反応がいつも予測通りにはいきません。イレギュラーな返しをされたとき、その場で考えて言葉にできる人かどうかは、面接での言語化力とほぼ比例しています。採用担当として安心して任せられると感じるのは、こういう場面で崩れない人です。
「言語化できる人」の自己PRは何が違うか
通る自己PRを書く人に共通するのは、自分の経験を「なぜそうしたか」まで言葉にしていることです。
例えば、同じ「アポ獲得率を改善した」という事実でも、こう書けます。「最初の3ヶ月は架電数だけを追っていたが、取れる電話と取れない電話を比べたとき、冒頭30秒の話し方に差があることに気づいた。相手が話を聞こうとする瞬間を作ることを意識してから、アポ獲得率が〇%から〇%に変わった」。
これは実績の数字より、この人が現場で何を考えていたかが伝わります。採用担当からすると「この人は次の職場でも同じように考えながら動ける」という判断材料になります。
言語化できる人の自己PRには、思考の跡があります。うまくいったことだけでなく、うまくいかなかったときにどう考えて何を変えたか、が入っています。これが入っていると、読んでいる採用担当は「もう少し話を聞きたい」と感じます。
テレアポ経験者が自己PRで語るべきこと
テレアポ経験は、自己PRの材料として十分です。ただ、材料の使い方を間違えている人が多いです。
架電数・アポ獲得率・契約件数。これは材料ですが、それだけでは弱い。採用担当が見たいのは、その数字の裏にある「あなたが何を考えてどう動いてきたか」です。
語るべき内容は3つです。
まず、自分がテレアポでうまくいかなかった時期と、そこから何をどう変えたか。これを話せる人は、課題を自分で発見して改善できる人だと伝わります。
次に、取れる電話と取れない電話の違いを自分なりに分析してきたか。「こういうときに相手の反応が変わる」という自分の気づきがあれば、それが言語化の証拠になります。
最後に、数字が落ちたとき何を最初に考えるか。これを面接で聞かれたときにすぐ答えられる人は、現場でも同じように動けます。「まず架電数を確認する」「トークの冒頭を見直す」「上司に聞く前に自分で原因を考える」、どれでもいい。自分のパターンを言語化できているかどうかです。
未達の数字は隠さなくていい。でも、語り方がある。
テレアポの自己PRで「数字が未達だったから書くのをやめました」という人がいます。これは判断として間違っています。
採用担当として言うと、数字は必ず語ってほしいです。未達であっても、です。
なぜかというと、採用する側が見ているのは「今の数字」ではなく「この人が入ったらどういう戦力になるか」だからです。数字が未達でも、なぜ未達だったかを自分で分析して、次に何をどう変えるかが設計できている人なら、採用します。むしろそういう人を採ります。
逆に、数字が良くても「たまたま数字が出ていた」だけの人は採用しません。いつまで経っても自分の課題に気づけない人は、新しい現場でも同じことを繰り返します。
未達の数字を隠しても、面接のどこかで分かります。それよりも、正直に数字を出した上でこう話せる人のほうが圧倒的に強い。
「この期間の数字はこうでした。うまくいかなかった理由はこう分析しています。御社の環境であれば、この部分は改善できると考えています」。
これが言える人は、採用担当から見て「未来が見える人」です。採用は過去の実績ではなく、入ってからの未来に投資しています。だから、未達でも語れる人のほうが、無難に達成していた人よりも印象に残ることがあります。
「どこにいたか」ではなく「何を成し遂げてきたか」
自己PRで、最初に会社名や業界の話を長く語る人がいます。「○○という会社で3年間テレアポをやっていました」。これは説明であって、自己PRではありません。
採用担当として見ているのは、その会社にいたという事実ではなく、あなたがその期間に何を成し遂げてきたかです。
有名な会社にいた、規模の大きい組織にいた、ということは、あなた自身の話ではありません。採用されるのは会社のブランドではなく、あなたという人間です。「大手テレアポ会社で5年いました」だけでは、その5年でその人が何をしたのかが分かりません。
成し遂げたことで語れる人は強いです。「1日100件かけてアポを取り続けた」ではなく、「断られる理由を毎日記録して、架電後に振り返ることを3ヶ月続けたら、アポ率が変わった」という話ができる人は、採用担当の記憶に残ります。
どんな環境にいたか、ではなく、その環境でどんなことに取り組んで何が変わったか。これを語れる人が、現場に出ても同じように成果を出してくれる可能性が高い。
面接の前にやっておくべき準備
言語化は、面接の場でいきなりできるようになるものではありません。事前に自分の経験を整理しておくことが必要です。
やり方はシンプルです。自分がテレアポをやってきた中で、うまくいった経験とうまくいかなかった経験を1つずつ書き出してください。そして、それぞれについて「なぜそうなったか」を自分の言葉で書いてみてください。
書いてみると、「うまくいった理由がよく分からない」「なぜうまくいかなかったか説明できない」ということが出てきます。そこが、あなたの言語化が追いついていない部分です。
転職エージェントを使うなら、担当者に「自己PRをフィードバックしてほしい」と伝えてください。第三者に聞いてもらうと、自分では気づいていなかった「言語化できていない部分」が見えてきます。テレアポ経験をどう言語化するかを一緒に整理してもらえれば、自己PRの精度は上がります。
一人で「このままでいいのか」と抱えて時間だけが過ぎるより、一度きちんと話して整理したほうが、次の一歩は早く見つかります。UZUZは第二新卒に特化していて、ブラック企業を避けた求人から紹介してくれます。登録は無料で、数分で終わります。合わなければ断ってかまいません。迷っているなら、選択肢の一つとして知っておくだけでも損はありません。
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この記事を書いた人
営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。


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