テレアポで数字が出ない。理由はなんとなくわかっている。でも改善しない。
営業の現場でよく見るパターンです。なぜこうなるのか、整理して書きます。
商材やリストの問題ではないケースが多い
テレアポで未達が続く理由として、商材が弱い、リストの質が悪いという話が出ることがあります。それが原因のこともあります。
ただ、同じ案件、同じスクリプト、同じリストで他の人間が数字を出しているなら、その説明は成り立ちません。環境が同じで差が出ているなら、原因は個人のどこかにあります。
差が出やすいのは、この4つです
現場を見ていて、未達の人間に共通しているのはだいたい以下のどれかです。
一つ目は、クロージングのタイミングがずれています。相手が興味を持っている瞬間を逃して、説明を続けてしまう。押すべき場面で押せていない。
二つ目は、提案数が足りていません。アポを取るための提案数、つまり「この日程はいかがですか」と具体的に打診している回数が、取れている人と比べて少ない。断られることを恐れて、提案自体を先送りにしている。
三つ目は、提案してからの受注率が低い。提案まではたどり着いているのにアポにならない。このケースはトークの最後の畳み方に問題があることが多い。
四つ目は、話し方です。伺い口調、つまり言い切れない話し方が染みついている人は、相手の背中を押すことができません。「〜ではないでしょうか」「〜かと思いまして」という言い回しが続くと、相手は決断する必要を感じません。取れている人間のトークには、どこかに言い切る瞬間があります。
どれも、数字と通話内容を見れば特定できます。何件かけて何件提案して何件アポになったか。この数字を追えば、どこで止まっているかは見えます。
原因がわかっていても、改善されない
問題はここからです。
「クロージングが遅い」とフィードバックされている。自分でもわかっている。でも変わらない。これは珍しいことではなく、現場でよく起きます。
理由は大きく2つあります。
一つは、自分に甘いパターンです。フィードバックを受けたとき、その場では「わかりました」と返事をする。本人も理解したつもりになっている。でも次の電話に入ると同じことを繰り返す。これが何度も起きる。生返事が「理解」になってしまっているので、改善しない理由にも気づけません。詰まるところ、自分への甘さがそこに出ています。
もう一つは、断られ続けることで考えること自体を放棄してしまうパターンです。しんどい状況が続くと、改善策を考えるより先に気持ちが折れる。PDCAを回す気力がなくなる。これは気合の問題ではなく、消耗の問題です。
「もっとやれ」「気合が足りない」という言葉でフィードバックが終わっている職場では、原因を特定しても改善の手が打たれません。個人の問題に見えて、実は仕組みの問題です。
改善できる職場とできない職場の違い
数字が出ない原因を特定して、具体的な手を打てる環境があるかどうかが、伸びるかどうかを分けます。
フィードバックが精神論で終わらない。ロープレや振り返りの仕組みがある。取れている人間の動きを観察できる機会がある。こういった環境では、原因がわかれば改善につながりやすい。
逆に、数字だけ求めてプロセスに一切触れない職場では、原因がわかっても変えようがない。そこに居続けることが、スキルの停滞につながります。
今の職場でその改善が起きていないなら、環境を変えることを考える理由の一つになります。テレアポという仕事が合わないのではなく、今いる場所に問題がある可能性があります。
テレアポがブラックと言われる理由や、転職のタイミングについては、こちらにまとめています。
テレアポはブラックなのか。採用にも関わってきた営業管理職が20年見てきたことを書く。
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この記事を書いた人
営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。


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