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営業がしんどい。もう限界かもしれない。そう感じながら、それでも毎日出社して、数字を追っている。この記事を開いてくれたあなたは、たぶん、かなり無理をしてきたのだと思います。まず、ここまでよく頑張ってきましたね。
私は営業の現場に20年いて、約70名の営業組織をマネジメントしてきました。しんどさに潰れかけた人も、そこから立ち直った人も、離れて正解だった人も、たくさん見てきました。その経験から、「今のしんどさが、一時的な波なのか、それとも離れるべき限界のサインなのか」を、一緒に見ていきたいと思います。
しんどさには、種類があります
ひとくちに「しんどい」と言っても、中身は同じではありません。私の見てきた範囲では、大きく3つの段階に分かれます。自分が今どこにいるのかを知ることが、最初の一歩です。
1. 波としてのしんどさ
数字が出ない時期、断られ続ける時期は、誰にでもあります。ベテランでも、調子の波はあります。この段階のしんどさは、うまくいき始めると、すっと軽くなります。見分け方は簡単で、「どうすれば良くなるか」をまだ考えられているかどうかです。しんどいけれど、次の手を探す気力が残っているなら、それは波の中にいる状態です。乗り越えられる可能性が十分にあります。
2. 危険信号としてのしんどさ
次の段階は、少し注意が必要です。日曜の夜になると気分が重くなる。朝、体が動きにくい。以前は楽しめたことが、楽しめなくなってきた。こういうサインが続いているなら、心が「無理をしすぎている」と教えてくれています。まだ倒れてはいないけれど、このまま同じ場所で我慢を続けるのは、おすすめしません。環境を変えることを、真剣に考えていい段階です。
3. 限界のサイン
そして、はっきりした不調が出ている段階です。眠れない、食べられない、涙が出る、何も考えられない。ここまで来ているなら、頑張るかどうかを迷う場面ではありません。まず、離れて休んでください。これは逃げではなく、退避です。自分を守るための、正しい判断です。
私が現場で一番避けたかったのは、我慢に我慢を重ねて、心や体を壊してしまう人が出ることでした。仕事は、あなたの健康より大事なものではありません。順番を間違えないでください。
「考える力を奪われている」状態に、気づいてほしい
もう一つ、知っておいてほしいことがあります。しんどさが続くと、人は「どうすれば良くなるか」を考えられなくなっていきます。断られ続け、責められ続けると、頭の中が「どうすればこの場をしのげるか」だけになる。これは、あなたが怠けているのではありません。環境が、あなたの考える力を奪っているのです。
この状態は、本人ではなかなか気づけません。「自分の頑張りが足りない」と、さらに自分を追い込んでしまいがちです。もし、以前は出せていたアイデアや工夫が、最近まったく浮かばなくなっているなら、それは能力が落ちたのではなく、環境が限界を超えているサインかもしれません。
「辞める」の前に、できること
波の段階、あるいは危険信号の段階なら、いきなり辞める前に試せることもあります。
- 信頼できる上司や先輩に、正直に今のしんどさを話してみる
- 担当や部署を変えられないか、相談してみる
- 一度、休みをしっかり取って、頭を休める
- やり方を、誰かと一緒に見直してみる
これらを試した上で、それでも変わらないのなら、環境を変える決断に、納得感が生まれます。「やれることはやった」という感覚が、次に進むときの後悔を減らしてくれます。ただし、繰り返しますが、限界のサインが出ている段階では、この限りではありません。そのときは、何よりまず離れてください。
それは、あなたが弱いからではありません
最後に、一番伝えたいことを書きます。しんどい、限界だと感じることは、あなたが営業に向いていないからでも、弱いからでもありません。合わない環境や、無理な働き方の中で、人が消耗するのは、当たり前のことです。
むしろ、限界に気づけること自体が、自分を守る力です。壊れるまで気づけない人もいる中で、あなたは「もう限界かもしれない」と、ちゃんと自分の声を聞けている。その感覚を、信じてあげてください。
まとめ
- しんどさには段階がある。波/危険信号/限界のサイン。今どこにいるかをまず知る
- 「どうすれば良くなるか」を考えられているうちは、波の中。乗り越えられる可能性がある
- 日曜の夜が重い、朝動けない、楽しめない、が続くなら、環境を変えることを真剣に考えていい
- はっきりした不調が出ているなら、頑張るかを迷う場面ではない。まず離れて休む。それは退避
- しんどさが考える力を奪うことがある。気づけること自体が、自分を守る力
今すぐ答えを出さなくて大丈夫です。まずは、今の自分がどの段階にいるのかを、落ち着いて見てみてください。そのうえで、続けるのか、環境を変えるのか、離れて休むのかを、ゆっくり選んでいきましょう。
次の一歩を考えるときは、こちらの記事も参考になります。
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- ノルマのない営業は、あるのか。20年見てきた管理職が正直に書く。
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この記事を書いた人
営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。


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