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テレアポの経験を、次にどう活かせるのか。「テレアポしかやってこなかったから、潰しがきかないのでは」と不安に思っている方は多いと思います。
結論から言うと、そんなことはありません。私は営業ひとすじ20年、約70名の営業組織を見てきて、テレアポ出身の方が次のステップに進んでいくのを、何人も見送ってきました。この記事では、テレアポ経験が活きる転職先を7つ挙げ、それぞれに採る側から見た向き・不向きを添えます。求人票だけでは分からない部分をお伝えします。最後に、転職先の選び方と、やってはいけない選び方まで書きます。
まず、テレアポで身についている「武器」を確認します
自分では当たり前になっていて気づきにくいのですが、テレアポ経験者は、次のものを持っています(出典:マーキャリメディア)。
- 断られても折れない忍耐力。これは、後から身につけるのが一番むずかしいものです。断られ続けても立て直せる、この耐性そのものが財産です
- 話し方。テレアポは、顔が見えないぶん、声だけで勝負してきた仕事です。声のトーン、間の取り方、言葉の選び方。これは、対面の営業経験者でも意外と持っていない力です
- 限られた時間で、要約して伝える力。相手が電話を切ろうとする、その短い時間の中で、要点だけを届ける。この「短く、伝わるように話す」訓練を、テレアポ経験者は毎日積んでいます
- 数(架電数・接続率)を意識して動く習慣。目標から逆算して行動量を組み立てる感覚は、どの仕事でも通用します
これらは、これから挙げる転職先すべてで効いてきます。ここを土台に、読んでみてください。
まず全体像。7職種を一覧で
詳しく読む前に、7つの転職先を「テレアポとの近さ」「年収の伸びやすさ」「向いている人」でざっと並べます。自分がどこに惹かれるか、あたりをつけてから読み進めてください。
| 転職先 | テレアポとの近さ | 年収の伸びやすさ | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| インサイドセールス(SDR) | 近い | 中〜高(先に階段あり) | 数の感覚+相手に合わせられる人 |
| インサイドセールス(BDR) | とても近い | 中〜高 | 行動量+考えてから動ける人 |
| カスタマーサクセス | やや遠い | 中 | 売るより支えるのが好きな人 |
| フィールドセールス | 中 | 高(決定率が命) | 決めることに責任を持てる人 |
| カスタマーサポート | やや近い | 低〜中 | 正確さ・丁寧さを大事にできる人 |
| コールセンターSV | 近い | 中 | 人が伸びるのを見るのが好きな人 |
| テレマ企画・運用 | 中 | 中 | 数字の理由を考えるのが好きな人 |
※年収の伸びやすさは、あくまで一般的な傾向で、会社や個人によって大きく変わります。断定ではなく、方向感として見てください。
テレアポ経験が活きる転職先7つ
1. インサイドセールス(SDR)
一番、地続きの選択肢です。SDRは、資料請求や問い合わせをしてくれた「見込みのある相手」に対応する仕事です。テレアポが冷たいところから始めるのに対して、SDRは相手にすでに興味がある。そのぶん恵まれた入口です。そして何より、テレアポと違って、この先に上がっていく階段があります。 SDRからフィールドセールス、マネジメントへ。役職も所得も上げていける道が用意されています。
向いている人:テレアポの「数」の感覚を持ちつつ、相手に合わせて話を変えられる人。
注意点:相手に期待があるぶん、こちらの理解が浅いと即座に見抜かれます。商材の理解が命です。詳しくはSDRとは?未経験がまず狙うべき、SaaS営業の入口で書いています。
2. インサイドセールス(BDR・アウトバウンド型)
こちらは、こちらから狙った企業に当たっていく型です。テレアポに一番近いのですが、違うのは「数を打つ」のではなく「狙って当てる」点です。相手企業を調べ、刺さる切り口を考えてから当たります。テレアポの行動量に、戦略が乗るイメージです。
向いている人:テレアポの行動量に、「考えてから動く」を足せる人。
注意点:ここを「ただのテレアポの延長」と捉えると伸びません。1件1件を設計する意識が要ります。
3. カスタマーサクセス
すでに導入してくれた顧客が、うまく使えるよう支える仕事です。断られ続けるストレスがないのが、テレアポとの大きな違いです(出典:careerladder)。近年伸びている職種でもあります。
向いている人:売ることより、相手の役に立つことにやりがいを感じる人。テレアポで培った「相手の話を聞く力」がそのまま活きます。
注意点:新規獲得の緊張感が好きだった人には、物足りなく感じることもあります。数字を追うヒリつきが恋しくなるタイプは、要注意です。
4. フィールドセールス(外勤・クロージング担当)
インサイドセールスが渡した商談を、実際に決める仕事です。分業型(The Model)の会社では、インサイドセールスからフィールドセールスへ進むと、所得も役職も上がっていくのが一般的です。そして、この「決める力」は、AIの時代でも人にしか残らない部分です。価値は上がっていきます。
向いている人:決めることに責任を持てる人。
注意点:「決めればいい」ではありません。無理に取った契約が、あとでクレームになれば、それは良い仕事ではない。この感覚は採る側もよく見ています。分業の全体像はThe Model(ザ・モデル)とは?で書いています。
5. カスタマーサポート
問い合わせに答える仕事です。テレアポで鍛えた電話での対応力・相手を落ち着かせる力が直接活きます。営業のプレッシャーから離れたい人の受け皿になります。
向いている人:正確さと、丁寧さを大事にできる人。
注意点:数字で評価される営業とは、評価のされ方が変わります。そこを納得できるかどうかです。
6. コールセンターのSV(スーパーバイザー)
オペレーターをまとめ、育てる役です。自分が現場で電話をしてきた経験が、そのまま指導の説得力になります。プレイヤーからマネジメント側へ移りたい人の道です。
向いている人:人が伸びるのを見るのが好きな人。
注意点:自分ができることと、人にやってもらうことは別物です。ここでつまずく人は多いです。「なぜできないのか分からない」を乗り越えられるかが分かれ目です。
7. テレマーケティングの企画・運用
架ける側から、「どう架けるかの設計をする側」に回る仕事です。スクリプトを作る、リストを設計する、成果を分析する。現場を知っているからこそ、机上の空論にならない企画ができます。
向いている人:数字を見て「なぜこうなったか」を考えるのが好きな人。
注意点:手を動かす仕事から、考える仕事への切り替えが要ります。
転職先の選び方。採る側が「伸びるな」と思った3つの確認
7つのどれを選ぶにしても、会社選びで見るべきポイントは共通しています。採用側にいた立場から、面接で確認してほしい3点を挙げます。
- 教育の中身を、具体的に聞く。 「入社後3ヶ月で、何をどう教えますか」に具体的に答えられる会社は、当たりです。精神論しか出てこない会社は、また同じことになります。
- その先のキャリアが示されるか。 「この職種の先に、どんな道がありますか」を説明してくれる会社は、人を育てる気があります。階段を見せてくれるかどうかです。
- うまくいかないときの立て直し方を聞く。 ここで具体的な打ち手が出てくる会社は、仕組みがあります。「気合で乗り切る」しか返ってこない会社は、避けたほうがいい。
やってはいけない選び方
逆に、これは繰り返しの入口になります。
- 「今がつらいから」だけで、中身を見ずに移る。 数字のプレッシャーは、辞め先を選ばなければ次にも付いてきます。
- 「電話が嫌」なだけで、また似たテレアポの職場に移る。 テレアポは、どこへ行ってもテレアポです。形が嫌なら、SDRなど階段のある職種へ。
- 年収の数字だけで選ぶ。 教育のない高年収の職場は、入ってから「きついだけ」になりがちです。
「今のつらさが、会社なのか・テレアポなのか・営業そのものなのか」。この切り分けができていないまま動くと、また同じことになります。切り分け方は、こちらに書きました。
→ テレアポを辞めたい。転職の前に、切り分けたい3つのこと。
採る側から、正直に言っておきたいこと
7つ挙げましたが、大事なのは「どれを選ぶか」より、面接でテレアポ経験をどう語るかです。
「テレアポがつらくて逃げてきました」と伝わると、どの職種でも採りにくいです。逆に、「断られ続ける中で、こういう工夫をして、接続率をこう上げた」と、自分の頭で動いた話ができる人は、経験の中身に関係なく評価されます。テレアポは、語り方しだいで、強い武器になります。
この語り方については、テレアポ経験は、転職市場でどう評価されるのかで、採る側が見ていたことを詳しく書いています。
20代・短期離職で迷っている方へ
もしあなたが20代で、テレアポを短期間で辞めることに引け目を感じているなら、少しだけ補足します。短期離職そのものは、致命傷ではありません。 大事なのは、次でどう活かすかです。とはいえ、一人で求人を見ていると、どこが自分の経験を評価してくれるのか、分かりにくいのも事実です。
一人で「このままでいいのか」と抱えて時間だけが過ぎるより、一度きちんと話して整理したほうが、次の一歩は早く見つかります。UZUZは第二新卒に特化していて、ブラック企業を避けた求人から紹介してくれます。登録は無料で、数分で終わります。合わなければ断ってかまいません。自分の経験の活かし方を整理してもらうだけでも、次が見えてきます。
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(30代以上の方や、じっくり自分の適性から考えたい方は、このあとの記事もあわせてどうぞ。)
「そもそも自分に向いているのか」から考えたい方へ
転職先を選ぶ前に、自分の適性から確かめたい方は、こちらもどうぞ。
- テレアポに向いている人・向いていない人、採る側が見てきた違い
- インサイドセールスに向いてる人・向いてない人。応募する前の自己診断チェックリスト
- 営業からSaaSへ転職。テレアポ・ISの経験は、どう活きるのか
まとめ
テレアポ経験が活きる転職先は、インサイドセールス(SDR・BDR)/カスタマーサクセス/フィールドセールス/カスタマーサポート/コールセンターSV/テレマ企画の7つです。断られても折れない耐性、短時間で警戒をほどく力、数を意識する習慣。この3つは、どの道でも土台になります。
会社選びでは、教育の中身・その先のキャリア・立て直し方の3点を確認してください。そして「つらいから」だけで中身を見ずに移らないこと。切り分けてから動けば、繰り返しになりません。
採る側の本音を言えば、選ぶ職種より、テレアポ経験を「工夫の話」として語れるかのほうが、ずっと大事です。テレアポは、潰しがきかない経験ではありません。語り方しだいで、次のキャリアの入口になります。
あわせて読みたい
- テレアポを辞める前に、一度だけ確認してほしいこと。採る側から書く。
- テレアポ・ISで短期離職した場合、転職エージェントにどこまで正直に話すか。
- テレアポ経験者は管理職に転職できるか。採用担当が見てきた2つのパターン。
- テレアポ経験者の転職が失敗に終わる理由。採用担当が見てきたパターン。
- インサイドセールスで評価されない人に、採用担当が言いにくいことを書く。
この記事を書いた人
営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。


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