転職エージェント、初めて使うなら知っておきたいこと。採用にも関わってきた管理職が書く。

転職エージェント、初めて使うなら知っておきたいこと。採用にも関わってきた管理職が書く。 営業・テレアポからの転職

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転職活動を始めようと思ったとき、多くの人が最初に迷うのが「転職エージェントって、どう使えばいいのか分からない」ということです。登録はしてみたものの、担当者から送られてくる求人を眺めるだけで終わってしまったり、逆に言われるがまま話を進めてしまって、あとから「本当にこれでよかったのか」と感じたり。私は営業ひとすじ20年、約70名の営業組織をマネジメントし、採用にも関わってきました。応募者・面接官の両方の立場から、何百人という転職の場面を見てきた立場で、初めてエージェントを使う人が損をしやすいポイントと、その手前でやっておいた方がいいことを書きます。

なぜ「初めて」だと損をしやすいのか

転職エージェントとの関係には、最初から情報の差があります。エージェント側は日々たくさんの求人と求職者を見ていて、どの企業がどういう人を探していて、どんな条件なら通りやすいかという相場観を持っています。一方で初めて転職活動をする人は、比較する材料がありません。だから「この条件は妥当なんですか」と聞かれても、良いのか悪いのか自分では判断がつかないんです。

この差があること自体は、悪いことではありません。プロに頼る理由はそこにあります。ただ、差があることを知らないまま話を進めると、二つの方向に転びやすくなります。ひとつは、言われたことをそのまま受け入れてしまうこと。もうひとつは逆に、必要以上に身構えて本音を話さなくなることです。どちらも、エージェントが本来持っている力を活かせない結果につながります。

登録前に、これだけは整理しておく

面談で一番もったいないのは、「なぜ辞めたいか」と「次はどうしたいか」がごちゃまぜになったまま話し始めてしまうことです。この二つは、実は別の話です。「辞めたい理由」は今の環境への感情や不満で、「叶えたい条件」はこれから先に求めるものです。ここを分けずに話すと、エージェントも「とにかく今の会社が嫌なんだな」としか受け取れず、的確な提案がしづらくなります。

私が採用側として面談してきた経験でも、この整理ができている人とできていない人では、話の噛み合い方がまったく違いました。整理ができている人は「ノルマがきついから辞めたいわけではなく、成長を実感できる仕組みがない会社にいることが辛い」というように、感情の奥にある本当の理由まで言葉にできています。一方で「なんとなく合わない」で止まっている人は、次の会社でも同じ壁にぶつかりやすいです。転職エージェントに会う前に、紙に書き出してみるだけでも、話の質は変わります。

面談で本当に見られていること

エージェントとの面談も、企業の面接も、見ているポイントは意外と共通しています。話す内容そのものより、自分の状況をどれだけ客観的に説明できているかを見られています。うまくいかなかったことを、環境のせいだけにせず、かといって全部自分を責めるのでもなく、「何が起きて、自分はどう考えて、次はどうしたいか」を淡々と話せる人は、それだけで印象が変わります。

逆に、前の職場や上司への不満を感情的に話しすぎると、エージェントも企業も少し身構えます。これは「不満を言うな」という意味ではありません。不満があるのは当然ですし、隠す必要もありません。ただ、その伝え方ひとつで「この人はどこに行っても同じことを繰り返すかもしれない」と思われるか、「この人は状況を整理して次に進める人だ」と思われるかが分かれます。感情を否定せず、話すときのトーンだけ意識する。それだけで十分です。

転職エージェントは何社登録すべきか

これはよく聞かれる質問ですが、1社だけに絞るのはあまりおすすめしません。理由は単純で、比較する材料がなくなるからです。ひとつのエージェントが紹介してくれる求人が、市場全体からすると偏っている可能性があります。得意な業界、強いパイプがある企業は、エージェントによって違います。

ただ、増やしすぎるのも考えものです。5社も6社も登録すると、それぞれの担当者とのやり取りに追われて、結局どの話も中途半端になりがちです。実務的な感覚としては、2〜3社くらいに絞って、それぞれの強みを見ながら並行して進めるのが現実的だと思います。特化型のエージェント(特定の業界や職種、あるいは第二新卒のようにキャリアの段階に特化しているところ)を1社は必ず入れておくと、大手だけでは拾いきれない求人にも出会いやすくなります。

連絡が来ない・温度差を感じたときにどうするか

登録した直後は熱心だったのに、途中から連絡が減ったと感じることがあります。これはエージェント側の怠慢とは限りません。担当者は同時に何十人もの求職者を抱えていて、案件と求職者のマッチングが進まない時期は、どうしても連絡の優先度が下がってしまうことがあります。

ここで大事なのは、待つだけにしないことです。「その後、いかがでしょうか」と一言連絡してみるだけで、状況が動くことはよくあります。催促というより、こちらの本気度を伝える意味合いの方が大きいです。逆に、何度連絡しても反応が薄い、話が噛み合わないと感じたら、その担当者やエージェントとの相性が良くないというサインかもしれません。無理に続ける必要はなく、他のエージェントに軸足を移すのも選択肢のひとつです。

テレアポ・インサイドセールス出身者が気をつけたいこと

ここは、私自身がずっと見てきた領域なので、少し具体的に書きます。テレアポやインサイドセールスの経験を、職務経歴書や面談で「テレアポをやっていました」の一言で済ませてしまう人が本当に多いです。これはとてももったいないことです。

採用する側から見ると、テレアポという言葉だけでは、その人が何をどれだけできるのかがまったく分かりません。何件架電して、どれくらいの確率でアポにつなげていたのか。それは自分の工夫によるものなのか、それとも配られたリストや商材が良かっただけなのか。ここまで言語化できている人は、驚くほど少ないです。逆に言えば、ここを言葉にできるだけで、他の候補者と大きく差がつきます。

私はこれまで、何百人という単位で応募者を見送ってきました。その経験から言えるのは、成果の差を生んでいるのは商材やリストの良し悪しよりも、クロージングのタイミング、提案の数、そして言い切れずに伺いを立ててしまう話し方の癖であることが多い、ということです。もし自分の経験を振り返って「なぜ結果が出ていたのか、出ていなかったのか」を言葉にできるなら、それはそのままエージェントへの説明にも、面接での自己PRにも使えます。

良い担当者と、合わない担当者の見分け方

エージェントの担当者にも、当然ながら得意不得意があります。良い担当者を見分けるコツは、求人を右から左に流してくるだけか、それとも「なぜこの求人を勧めるのか」を自分の言葉で説明してくれるかどうかです。求人票のコピーのような説明しかできない担当者は、その企業の中身をあまり理解していない可能性があります。

逆に、こちらの話をきちんと聞いた上で「その希望であれば、正直この求人は合わないと思います」と言ってくれる担当者は信頼できます。売り手都合ではなく、こちらの状況を考えて話してくれているからです。私自身、採用側として何度もエージェント経由の候補者とやり取りをしてきましたが、良い担当者がついている候補者ほど、自己理解と企業理解のバランスが取れている印象があります。エージェント選びに迷ったら、最初の面談で「この人は求人を説明する人か、状況を理解しようとする人か」を見てみてください。

自分に甘くならないための、ひとつの視点

これはエージェントの話から少し離れますが、転職活動全体を通して大事だと感じていることを書きます。うまくいかない時期が続くと、人は二つのパターンのどちらかに陥りやすくなります。ひとつは、フィードバックを受けても「わかりました」で流してしまい、実際には何も変えないパターン。もうひとつは、断られ続けることに疲れてしまい、考えること自体をやめてしまうパターンです。

どちらも、責められるようなことではありません。誰にでも起こりうることです。ただ、採用にも関わってきた立場から見ると、この二つのパターンから抜け出せる人と、抜け出せずに転職活動が長引く人には、はっきりした違いがありました。抜け出せる人は、うまくいかなかった一つひとつの場面を「なぜそうなったか」まで振り返っています。抜け出せない人は、結果だけを見て「また駄目だった」で終わらせています。エージェントとの面談も同じで、断られた求人があれば、その理由を担当者に聞いてみることをおすすめします。理由を言葉にしてもらえるだけで、次の面談の精度が変わります。

最後に

転職エージェントは、使い方次第で味方にも、ただの求人紹介係にもなります。その違いを生むのは、こちら側がどれだけ自分の状況を整理して臨めるかです。とはいえ、一人で全部を整理してから動こうとすると、いつまで経っても動き出せないという人も多いと思います。

一人で「このままでいいのか」と抱えて時間だけが過ぎるより、一度きちんと話して整理したほうが、次の一歩は早く見つかります。UZUZは第二新卒に特化していて、ブラック企業を避けた求人から紹介してくれます。登録は無料で、数分で終わります。合わなければ断ってかまいません。迷っているなら、選択肢の一つとして知っておくだけでも損はありません。

テレアポ経験は、転職市場でどう評価されるのか。採用する側が見ていたこと

この記事を書いた人

営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。

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