これは、いつもの実務解説記事とは少し違う、筆者自身の体験をそのまま書いたコラムです。
前回のコラムでは部下の話を書きましたが、今回は少し自分の話をします。
かっこいい話じゃないです。むしろ、ちょっと恥ずかしい話。
3年目、29歳で、一度会社を辞めました
新卒じゃなくて、中途で外資系の金融に入りました。3年目、29歳のときに、一度その会社を辞めています。
理由は、正直に言うと人間関係です。
営業会社って、結構派手な人が多いんですよね。稼ぎ方も派手なら、飲みに行くのも派手。自分はどっちかというと、そこまで激しいタイプじゃなくて、、なんとなくその空気に馴染めない感覚がずっとありました。
それが積み重なって、ある時「もう一回リセットしたい」って思ってしまったんです。まだ20代だったし、他の営業もやってみたいっていう気持ちもありました。
だから、勢いで辞めました。
ここが、今思うとダメだったところ
次の仕事を決めずに辞めたんです。
若かったし、他の営業も見てみたいって気持ちが先に立って、、まあ、なんとかなるだろうと思ってたんですよね。
無職のまま就職活動を始めたんですが、ちょうどそのタイミングで、東日本大震災が起きました。
当時、関西に住んでいました。家にいる時にすごい揺れがきて、外を見たら電柱がグニーッと曲がるくらい揺れてて。テレビをつけたら、津波の映像がずっと流れていました。
無職だと、あのニュースが逃げ場なく目に入ってくる
無職だと、家にいる時間がどうしても長くなります。だから、嫌でもそのニュースがずっと目に入ってくるんですよね。
就職活動している合間に、テレビをつければ震災、SNSを見ても震災。
そのとき、なんかもう、自分は何をしてるんだろうって思ったんです。社会に対して何の貢献もできていない自分が、すごく嫌になった。
とにかく働きたい。その気持ちだけがどんどん強くなっていきました。
「戻ってこいよ」の一言
そんな時に、前にいた会社の部長から電話がかかってきたんです。「どないしてんの」って。
正直に今の状況を話したら、「戻ってこいよ、もう一回力貸してくれよ」って言ってもらえました。
その一言で、戻ることを決めました。
辞めてから気づくこと、ってあるんですよね
自分から辞めたくせに、こうして声をかけてもらえたことが、正直かなり意外でした。
数字だけ見て評価してくれてると思ってたけど、、そうじゃなくて、日々の姿勢とか、そういうところもちゃんと見てくれてる人がいたんだなって、離れてみて初めて分かりました。
今の時代、退職代行とかもすごく増えてますよね。去り際をどう見せるか、あまり気にしない人も増えてる気がします。
でも、去り際にどう思われてたかって、自分が思ってるより、実は周りにちゃんと伝わってたりするものだと思います。
そこから、合計12年
もう一回戻してもらえるんだったら頑張ろうと思って、そこから結局12年、その会社で働きました。
20代後半から30代前半、自分がバリバリ営業をやっていた時期の土台は、間違いなくこの経験でできています。
一度リセットしたくて逃げるように辞めて、震災のニュースを見ながら自分の無力さを突きつけられて、それでも「戻ってこいよ」の一言で救われた。
かっこいい話じゃないです。でも、こういう回り道があったから、今の自分があるんだと思ってます。
もし今、同じように「一回リセットしたい」って思ってる人がいたら。次を決めずに飛び出す前に、一呼吸だけ置いてみてほしいです。私はそこで、ちょっと遠回りをしました。
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※本文の内容は、筆者自身の体験・実感であり、統計データではありません。
この記事を書いた人
営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。


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