面接で「テレアポを辞めたい理由」をどう伝えるか。落とす側が見ていたポイント

面接で「テレアポを辞めたい理由」をどう伝えるか。落とす側が見ていたポイント 営業・テレアポからの転職



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面接で「なぜ辞めたいのですか」と聞かれたとき。

本音は「きついから」。でも、それをそのまま言っていいのか。嘘をつくのも気が引ける。ここで固まってしまう方は、本当に多いです。

結論から言います。そのまま言うのは、やめたほうがいいです。 ただし、嘘をつけという話でもありません

私は営業ひとすじ20年、約70名の営業組織を管理し、面接する側・落とす側を長くやってきました。その立場から、面接官が退職理由の「何」を見ているのか、そしてどう伝えれば通るのかを、具体的に書きます。

まず、面接官はなぜ退職理由を聞くのか

一般的には、「同じ理由でまた辞めてしまわないか」を確認するため、と説明されます。それも本当です。

ですが、採る側の本音を正直に言うと、もっと切実な理由があります。

入社したあと、休憩中など、こちらの見えないところでネガティブな会話をされるのが、いちばん怖いのです。

ネガティブは伝染します。一人の不満が、周りの数人の空気を変えてしまう。70名を預かっていると、これが痛いほど分かります。だから私は、最終的にはいつも「この人を今のメンバーに加えたら、チームにプラスに働くか。マイナスになるか」で判断していました。

面接で退職理由を聞くのは、そこを見極めるためです。能力の話ではありません。組織の話です。

そして、伝え方そのものが「営業力のテスト」です

もうひとつ、これは絶対に知っておいてほしいことがあります。

退職理由をどう伝えるか。これ自体が、営業のテストです。

考えてみてください。私たち営業の世界では、同じ案件で、同じスクリプトを使っていても、人によって実績に差が出ます。なぜでしょうか。捉え方や考え方の違いもありますが、大きいのはその人が持っている話し方、伝え方です。

まったく同じ材料を持っていても、伝え方ひとつで結果が変わる。それが営業という仕事です。

つまり、面接で退職理由を「きつかったので」とそのまま言ってしまう人は、素直ではあるけれど、採る側からはこう見えます。「ああ、この人は営業ができないんだろうな」と。

持っている事実は同じなのに、相手にどう届くかを考えられていない。それは営業として、致命的です。面接という短い時間だからこそ、伝える力が試されます。 逆に言えば、ここをうまく伝えられた時点で、「この人は営業ができる」という証明にもなるわけです。

落とす側が見ている3つのポイント

1. 他責になっていないか

「上司が」「会社が」「客層が」。原因が全部、自分の外側にある人。ここが一番はっきり出ます。

転職の解説記事でも、避けるべき退職理由の共通点は「ネガティブ」「他責的」「感情的」だと指摘されています(出典:マイナビ転職)。私の実感とも一致します。

はっきり言いますが、他責思考は、何も生み出しません。 原因が自分の外にあると思っている限り、改善のしようがないからです。そもそも当事者意識が生まれていないので、そういう方は伸びません。PDCAを回すには、まず「自分の問題として捉える」ことが要ります。

逆に、「自分にも、こうすればよかった点がありました」と言える人は、それだけで評価が上がります。当事者意識がある証拠だからです。

2. 同じ理由で、またすぐ辞めないか

「きついから辞めます」と言う人は、次もきつくなったら辞めるのでは、と思われます。当然です。

正直に言うと、ここは、めちゃくちゃ見ています。 年齢も経験も関係ありません。全員に対して、本気で確かめにいきます。

なぜなら、インサイドセールスは、どの業界よりもはっきりと厳しいと、私は思っているからです(20年やってきた私の実感です)。生半可な気持ちで入ってきた方は、続きません。だから採る側も、そこは真剣に見ます。

ここで効くのは、「何が嫌で、次に何を求めているのか」がはっきりしていることです。それが具体的なほど、「うちなら続きそうだ」と判断できます。

3. 入ってから、空気を壊さないか

先ほど書いた、いちばんの本音です。面接の場で前職の不満を口にする人は、入社後も同じことを社内で言います。 ほぼ間違いなく。

面接という「一番よく見せる場」でネガティブが出るなら、気の緩んだ場ではもっと出る。そう判断されます。

やりがちな、NGの伝え方

  • 「きつかったので」とそのまま言う
    よく言えば素直です。ですが、採る側からすると懸念しか残りません。
  • 前職の悪口・人間関係の話を詳しくする
    説明すればするほど、前の職場や上司の悪口を並べることになり、後味の悪い印象だけが残る、と指摘されています(出典:マイナビ転職)。実際そのとおりです。
  • 感情が乗りすぎる
    聞いている側は、内容より「この熱量が社内で出たら」と想像してしまいます。
  • 逆に、何も答えられない
    用意していないことが伝わります。考えていない人だと思われます。

受かる伝え方:そのまま使える言い換え3つ

ここからは具体例です。事実は変えず、どこを切り取るかを変えるだけです。

ケース1:本音は「精神的にきつい」

NG例
「毎日断られ続けるのが精神的にきつくて、限界でした」

OK例
「架電の中で、お客さまの課題を聞き出す面白さを感じるようになりました。ただ現職はアポイント数が最優先で、その先まで関わる機会がありません。もう一歩踏み込んでお客さまと向き合える環境で働きたいと考え、転職を決めました」

なぜ効くか
きつさを消しているのではなく、「自分が何をやりたいか」に軸を移しているだけです。嘘はひとつもありません。しかも「聞き出す面白さ」は、インサイドセールスがまさに求めている力です。

ケース2:本音は「人間関係が合わない」

NG例
「上司と合わず、評価も不公平でした」

OK例
「現職は個人で数字を追う文化で、成果は出せましたが、チームで情報を共有しながら成果を作る働き方に魅力を感じるようになりました。御社のように連携を大事にされている環境で力を発揮したいと考えています」

なぜ効くか
人間関係の話は、「働き方の希望」に翻訳できます。悪口はゼロなのに、伝わるものは伝わります。

ケース3:本音は「評価されない・給料が上がらない」

NG例
「どれだけ数字を出しても給料が上がらないので」

OK例
「架電数と獲得率を分析して、時間帯ごとにトークを変える工夫を続け、達成率を上げてきました。こうした改善の積み重ねをきちんと評価してもらえる環境で、さらに伸ばしていきたいと考えています」

なぜ効くか
待遇の話を、「自分がやってきた工夫」の話に変えている点がポイントです。ついでに、面接官がいちばん知りたい「工夫の跡」も同時に伝わります。

ただし、テンプレを覚えるだけでは見抜かれます

ここが、いちばん伝えたいところです。

言い換えの例文は、探せばいくらでも出てきます。でも面接官は、言い換えの上手さを見ているわけではありません

根っこにネガティブが残ったままだと、それ以外の場所で必ず出ます。雑談の受け答え、表情、「最後に質問はありますか」への反応。20年見ていると、正直そこで分かります。

だから、暗記する前にやってほしいことがあります。その出来事を、自分の中で消化しておくことです。

「きつかった。でも、あの経験で断られ慣れたし、切り返しを工夫する癖もついた」。ここまで自分の中で整理できていれば、言葉は自然に出てきます。整理できている人の話は、テンプレより強いです。

そして、嘘はつかなくていい

誤解してほしくないので、はっきり書きます。ここまでの言い換えは、すべて嘘ではありません。

やっているのは、事実の「どこを切り取るか」と「どの順番で話すか」を選んでいるだけです。きつかったのは事実。同時に、そこで力がついたのも事実。どちらも本当なら、後者から話せばいい。それだけの話です。

嘘は、いずれ苦しくなります。掘り下げられたら崩れますし、入社後にもズレが出ます。本当のことを、選んで、順番を変えて話す。これが、いちばん強くて、いちばん楽な方法です。

退職理由は、単体で話しても弱い。セットで話すべき2つ

ここまで「どう伝えるか」を書いてきましたが、実は退職理由だけを上手に話しても、あまり効きません

採る側が本当に知りたいのは、辞めた過去ではなく、これからの話だからです。だから、退職理由とセットで、次の2つを必ず用意してください。

1. 応募した理由

「なぜ辞めたか」と「なぜうちに応募したか」は、必ずつながっている必要があります。ここがちぐはぐだと、どれだけ言い換えが上手でも「取り繕っているな」と伝わります。

逆に、辞める理由と応募理由が一本の線でつながっていれば、それだけで説得力が出ます。

2. 未来の話

そして、これがいちばん強いです。「自分にはこういう目標があって、こうなっていきたい」。これを語れる人は、本当に強いです。

明確であれば明確であるほどいいです。なぜなら、採る側が最後に考えているのは、結局これだからです。

「この人に、投資したいと思えるか」

採用は投資です。給料を払い、時間をかけて育てる。だから、その先に伸びていく姿が見える人に、投資したくなります。過去の不満しか語らない人には、投資できません。当たり前の話です。

面接は短い時間です。その短い時間で「この人は伸びる」と思わせる。それができるかどうかも、営業力です。

結局これは、いつもの営業と同じです

お客さまに何かを提案するとき、私たちは「この商品はここがダメで」から話し始めたりしません。嘘はつかない。でも、どこから話すかは選びます

面接も、まったく同じです。売るものが、自分自身になっただけです。

そう考えると、少し気が楽になりませんか。あなたは、それを毎日やってきた人なんです。相手の反応を見ながら、言い方を変えて、届け方を工夫する。テレアポで散々やってきたことを、今度は自分に対してやるだけです。

本音は、本音のまま持っていて構いません。ただ、口に出す前に「相手にどう届くか」を一度だけ考える。それだけで、結果は変わります。

そして最後に。面接官は、あなたを落としたいわけではありません。 採る側はいつだって人が足りていません。できることなら採りたいのです。だから、伝え方さえ間違えなければ、道はちゃんと開きます。

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※出典を記載した部分は、その媒体の見解・一般的な傾向です。出典のない部分は、筆者が約70名の営業組織を管理してきた中での実感であり、統計ではありません。面接での評価は、企業・職種・面接官によって変わります。

この記事を書いた人

営業ひとすじ20年。電話営業・インサイドセールスの現場から始まり、約70名の営業組織のマネジメントを経験。採用面接にも数百人単位で関わってきました。「辞めて正解だった人」も「辞めなくてよかった人」も見てきた立場から、テレアポ・インサイドセールス・営業職の次のキャリアについて、きれいごとではない話を書いています。

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